逃げ上手の若君のブログ第5回は、新田義貞(にったよしさだ)について。
新田義貞と言えば楠木正成や北畠顕家と共に南朝の英雄に数えられると思いますが、同作では主人公である北条時行との絡みが無く(息子の義興(よしおき)は時行と仲が良い)、その扱いは微妙です。
武勇に優れた義貞は実力主義で、作中トップクラスの個の武力を誇ります。
しかし知力に?が付くタイプであり、湊川の戦いでは敵の策に簡単にはまって楠木正成の足を引っ張ります(正成はそれも織り込み済みでしたが)。
その一方で義貞には野生的な直感があり、討ち死にする直前に名言を遺しています。
足利尊氏が源氏だから征夷大将軍になれるのであれば新田も源氏だと言って悔しがる家臣達に対し、義貞は以下のように言いました。
「鎌倉幕府で一番偉い武家は誰が見ても北条だったぞ」
「源氏が一番偉いなんて思った事もない」
※北条は平氏。
「そんなに源氏が偉いなら」
「源頼朝公の血筋が絶えた時」
「なぜ「足利や新田を将軍に」とならなかった?」
「なぜ武士たちは公家の子なぞを次の将軍に選んだ?」
※藤原頼経(ふじわらのよりつね)。
「頼朝公が偉いんであって」
「源氏が偉いわけじゃ無いからだろ?」
義貞のセリフを皇位継承に置き換えるならば、「崇光天皇が偉いのであって、旧宮家系国民男子が偉い訳では無い」となるでしょうか。
旧宮家の男子だから偉いと信じる男系固執派は本当に愚かです。
以前のブログ
男系固執派 vs双系派、王道を歩んでいるのはどっち?
高師直と男系固執派
敬意と恋闕の貴公子
婆娑羅の狼藉
文責 愛知県 叶丸
1 件のコメント
叶丸
2025年5月20日
掲載ありがとうございます。
今回は第20巻からですが、もう一つ別の武将で投稿する予定です。