
「戦後の3代目は~」で「饒速日=大歳」説を検証しましたが、ここで饒速日命を利用した天照男神説を再び屠っておきます(※「無駄な足掻き~」も参照)。
伊勢神宮は、皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)、別宮14社、摂社43社、末社24社、所管社42社の計125社から成り、内宮の域外別宮・伊雑宮(志摩市磯部町)の祭神は天照大神御魂であり、垂仁帝の御代に倭姫命が御贄地を探して巡行し、後に伊佐波登美命が創建したとされます。また伊雑宮に程近い所管社・佐美長神社の祭神は五穀豊穣の神威を持つ大歳神(※「公の体現者~」参照)であり、真鶴が咥えていた稲穂を落としたのが当地であるとの伝承から、「オオトシ=ホオトシ」ということで「穂落社」とも呼ばれます。
さて、記紀には登場せず大祓祝詞(罪や穢れを全て水に流す)にのみ登場し、にも拘らず様々な社の主祭神となっている瀬織津姫は、偽書『ホツマツタヱ』では天照大御神(アマテル♂)の正妻だとされます。そして饒速日命の別名が天照御魂大神であることから、太陽神の神格をアマテラスに奪われた饒速日と后神・瀬織津姫との子が天忍穂耳であるとして「天照=男神」論は展開されました。また祇園祭(京都三大祭の一つ)の「鈴鹿山」と「岩戸山」の御神体は各々「瀬織津姫」と「男神アマテル」であり、ココにも偽書の悪影響が伺えます。
ところで、貴船神社(京都市)の元々の祭神は瀬織津姫だったとされ、玉依姫が黄船で川を遡上して高龗神を祀った件にも何らかの事情が有ったのかもしれません(※「五月蠅なす~」参照)。
一方『日本書紀』巻9(神功)では、新羅から凱旋した神功皇后の船が西宮あたりで停滞し、占いに従って天照大神荒御魂を廣田の地に祀らせると船が進み出し、明石に迫った忍熊王の反乱軍も無事に鎮圧できました。また内宮の別宮・荒祭宮(伊勢市)と廣田神社(西宮市)の祭神は共に天照大神荒御魂であり、その別名が向津媛命であり、これは瀬織津姫と同一視されます。つまり、神功天皇の三韓征伐に加護を与えた女神こそが天照大神荒御魂としての瀬織津姫だと解釈でき、さらに言えば彼女は新羅の王都を大水で洗い流すような恐るべき神威を持つ女神だと思われ、それゆえアマテル(♂)や饒速日の妻で収まる器ではないのです。
同様に愛子姫命を旧宮家系国民男子の妻という地位に抑え込みたがる男尊女卑の逆賊は今すぐ鎮圧し、然る後に浄化すべきなのです。 (文責:京都のS)
2 件のコメント
京都のS(サタンのSじゃねーし)
2026年3月9日
瀬織津姫と同一視されるのは、高龗神&闇龗神(加具土命を斬った血から化生した水神)、市杵島姫(宗像三女神の三女)、八十禍津日神(伊邪那岐の黄泉の穢れを洗い流した浄化の神々)、弁財天(市杵島姫と同一視される)などです。
市杵島姫は饒速日の妻の一人(子は穂屋姫)ですから、饒速日=アマテルから瀬織津姫=市杵島姫に及んだのでしょう。やはり天照男神説が悪いのです。
京都のS
2026年3月8日
ふぇい様、掲載ありがとうございました。これは…
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…に続く「京都シリーズ」です。