
大河「べらぼう」では江戸城パートの対立が再燃しました。老中会議で松平武元(石坂浩二)は旗本の娘までが女郎屋に売られる事態を重視しました。武士の禄(給料)である米が札差(米の仲買人)に買い叩かれ、蔵の米を担保に武士が札差から高利でカネを借りていたため、田沼意次(渡辺謙)は札差を取り締まりましたが、他の高利貸しも同時に取り締まらねば無意味でした。武元の主張は「札差に米を高く買わせろ」の一点張りで、出来ないなら足軽上がり(田沼)を老中にする意味は無いとまで言います。
そこで意次は、西の丸(将軍後継の居所)に小姓組として仕える森忠右衛門(日野陽仁)が座頭金(盲人組織の闇金)に手を出し、返せなくなった時に身分を買いたい者に家督を譲らされた件を将軍・家治(眞島秀和)と嫡男・家基(奥智哉)に訴えました。西の丸の進物番・長谷川平蔵宣以(中村隼人)に命じて探らせると借金を抱える者が数多いると判り、同時に高利貸しの元締めである検校の蓄財も凄まじいことが判明しました。しかし盲人優遇は家康の意向だったため、それを変えようとする田沼を武元は罵倒しますが、「もはや盲人は弱者に非ず!」「守るべきは誰か?」と訴えると家治は旗本を守ることに賛同し、田沼嫌いの家基は歯噛みしました。こうして瀬川(→瀬以:小芝風花)を身請けした鳥山検校(市原隼人)も処罰対象となりました。
さて、蔦重(横浜流星)は鱗形屋(片岡愛之助)が再び偽版に手を出したと聞きました。恋川春町(岡山天音)の青本は好調でしたが、焦げ付いた借金の証文が座頭金に渡ったためでした。蔦重は自分のツキが鱗形屋の自滅によると後ろめたく思いますが、平賀源内(安田顕)は「本は人を笑わしたり泣かしたりする…そういう本に出合えたらツイテたと思う…本屋は多くの人にツキを与えている」と言って慰めました。これは源内が蔦重に授けた屋号「耕書堂」の意味「書で以て世を耕し、日ノ本を豊かにする」に通じています。
今、書で以て日ノ本を豊かにする可能性を最も秘めているのは、愛子天皇誕生を引き寄せる「愛子天皇論」シリーズと人口増加率世界一のインド視聴者を虜にする「おぼっちゃまくん」の作者・小林よしのり先生であることは間違いありません。
ちなみに長谷川平蔵のセリフ「進物番に成りたきゃ男前に生まれろ」はルッキズム批判への挑戦でしょう。
文責:京都のS
5 件のコメント
京都のS
2025年4月2日
枯れ尾花様、※ありがとうございます。鳥山と瀬以の場面もネタに組み込みたかったのですが、尺(紙幅)の問題で無理でした。日本のメディアも言論空間もポリコレやキャンセルのせいで荒涼としていますね。
ジョージ様、※ありがとうございます。「判官びいき」などが過剰に作用する空気が出来たら「被害者・弱者になった方が勝ち」な風土ですからね、日本は。で、その空気が一変したら今度は逆に弱者を水に落として叩き続けます。両極端に振れる中で立ち止まって考える人がなかなかいません。そこが大問題ですね。
あしたのジョージ
2025年4月1日
この回も何とも言えない面白味があって、凄いなぁ〜と思いました。🥴
鳥山検校も処罰対象になるんですね。
瀬川の今後が気になります。
目が不自由な人達は、気の毒な感じがしましたが、それを逆手に取って悪い人達もいたんですね。
私は観たことがありませんが、勝新太郎が演じた座頭市の元ネタのような不知火検校という作品もそういう話だったみたいですね~
多くの人達に本を読んでもらって豊かになり楽しんでもらうのは、蔦屋重三郎の仕事ですが、その精神は今でも色んな人達に引き継がれていると思います。
見てくれを買われて進物番になっていた長谷川平蔵は、まさにルッキズムを逆手に取ったようなセリフで、ちょっとスカッとしました。😀
枯れ尾花
2025年4月1日
さっきのコメント、検校の差していた刃を抜いて瀬川自ら我が胸元に引き寄せたんでしたかね?
枯れ尾花
2025年4月1日
「書で以て世を耕し、日ノ本を豊かにする」
正に、よしりん先生の著書がそうではないかと思いましたよ。
先生の本こそは荒れ地となった我が国の言論空間、世の常識を正し、本来のこの国の文化を甦らせてくれる可能性を秘めていると思いますよ。
それとこの回では、瀬川が蔦重に未だ想いを抱いていることに気付いた鳥山検校が彼女を殺そうと迫って来た際、自分が貴方をそのように追い詰めてしまったと自ら検校の突き付けた刃を胸元に引きつけた場面では、瀬川役の小芝風花の演技が見事で思わずウルッと来ましたよ。
小芝さん、なんか凄い女優に化けそう!
京都のS
2025年4月1日
掲載ありがとうございました。「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」や吉原の要素を含むブログは以下です。
・「『べらぼう』が始まった今だから言っておきたい平賀源内異聞」( https://aiko-sama.com/archives/48334 )
・「『光る君へ』と『べらぼう』を繋ぐレイラインと愛子天皇への道」( https://aiko-sama.com/archives/49128 )
・「『血のスペア』という非人道的システム」( https://aiko-sama.com/archives/49347 )
・「『○○売れ』とは『景気の気』」( https://aiko-sama.com/archives/50040 )
・「正しい改革も楽しませながら訴える時代だから」( https://aiko-sama.com/archives/50174 )
・「血統書付きのホシュを今すぐ終焉させよ!」( https://aiko-sama.com/archives/50602 )
・「皇室で飯食ってる奴が皇統断絶推進ってどういう了見だ!?」( https://aiko-sama.com/archives/50851 )
。「愛子様は127代目として即位していただくべきでありんせんか?」( https://aiko-sama.com/archives/51467 )
・「女性皇族を地獄に置き続けたがる人非人こそ地獄へ落ちよ!」( https://aiko-sama.com/archives/51677 )
・「大切なものはパトリオットにしか守れない!」( https://aiko-sama.com/archives/52091 )
・「時代遅れの価値観が時処位に適うこともある」( https://aiko-sama.com/archives/52390 )
・「小さな柵や対立も吹き飛ばすほど大きな風を起こそう!」( https://aiko-sama.com/archives/52504 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 2nd season」( https://aiko-sama.com/archives/37751 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 15th season」( https://aiko-sama.com/archives/48744 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 17th season」( https://aiko-sama.com/archives/50633 )