
「明智藪」という言葉を聞いて皆様は何を連想するでしょうか?おそらく、本能寺の変から数日後に山崎合戦で敗れて敗走する明智光秀が野武士に殺された小栗栖(京都市伏見区)の竹藪でしょう。しかし、丹波国では違います。明智光秀による丹波平定(1579)から本能寺の変と山崎の戦(1582)まで僅か3年ですが、その治世では地子銭(地税)を免じるなど種々の善政を敷いたようです。福知山の市街を貫く由良川は古代から氾濫を繰り返し、光秀も長い堤防を築いて流路を変えるなど治水に尽力しました。由良川西岸の堤防に竹藪がありますが、その地は光秀が治水のために植林させた藪であることが昭和期の研究で判明し、やがて「蛇ヶ端御藪」から「明智藪」に改名されました。しかし今、その名を知る者は殆ど居ません。なぜなら「愚かな逆賊が百姓に討たれた竹藪こそが明智藪だ」という勝者史観が完全に定着したからです。
さて、小栗栖で自害した光秀の首は家臣が隠しましたが、やがて発見されて粟田口に晒され、後に蹴上の首塚に埋められました。そして江戸中期の安永から天明の頃(1770~1780)に塚の石塔婆が「明智光秀之塚」とされる場所(京都市東山区梅宮町)に移され、以後は当地が光秀を弔う地となったようです。ここで重要なのは明智光秀を弔う拠点の出来た時期が田沼意次の治世だということです。朱子学者である松平定信の治世なら逆賊を弔うことを絶対に許さないはずです。ちなみに田沼も勝者史観では敗者です。
ところで、福知山の御霊神社は宇賀御魂大神が主祭神ですが、明智光秀公も祀られていることから「御霊」の名を冠しています(※非業の死を遂げた人物の慰霊が目的)。また境内の堤防神社は光秀が築いた由良川の堤防が御神体とのことです。
ここで再び最初の設問に戻りますが、上で見てきたような「名君の善政を偲ぶ場所」から「愚将を嘲笑う場所」へと入れ替わる現象は、令和の世でも起こり得ると筆者は考えます。例えば、成立した改悪・皇室典範(愛子様排除法)によって旧宮家に連なる男系子孫(38親等)が三笠宮家(7親等)に養子入りし、養親の伯父が「女系は嫌」とゴネたために実方の血統(38親等)を根拠とし、後に天皇家と竹田家が入れ替わったとします。おそらく数十年後には、新支配者層(某国人)が「かつてココに棲んでたジャップ族は君主と臣下を入れ替えた頃からアッと言う間に滅びたらしいぜw」と嘲笑うでしょう。
文責:京都のS
2 件のコメント
京都のS
2026年9月9日
以下も関連します。
・「最高の伝統を初の革命で断ちたがるカルトシンパ」( https://aiko-sama.com/archives/73889 )・・・出雲阿国について
・「皇族方もご覧になる大河ドラマゆえ season2」( https://aiko-sama.com/archives/74973 )・・・NHKの大河ドラマについて第2弾
・「皇族方もご覧になる大河ドラマゆえ」( https://aiko-sama.com/archives/74702 )・・・NHKの大河ドラマについて第1弾
・「君たちは高市早苗を戴いて戦えるか?」( https://aiko-sama.com/archives/74480 )・・・瀬戸内のジャンヌダルクについて
京都のS
2026年9月9日
ふぇい様、掲載ありがとうございます。織豊期シリーズ(反時代的な光秀偏愛シリーズ)です(笑)。他は以下です。
・「ダンケーさん、寝返るなら今だと思いますよー(棒)」( https://aiko-sama.com/archives/53559 )・・・楠木正成論から明智光秀論に展開
・「豊臣家の諸問題から我々が学ぶべきこととは?」( https://aiko-sama.com/archives/65615 )・・・豊臣秀吉の周辺から皇室問題を考える
・「ダンケーさん、寝返るなら今だと思いますよー(棒) season2」( https://aiko-sama.com/archives/65949 )・・・筒井順慶からも皇室問題を考える
・「世が世なら討伐されて当然の御仁なれど…」( https://aiko-sama.com/archives/66567 )・・・津田信澄からも皇室問題を考える
・「生き方が熱かった頃の遺制は温(ヌル)い属国民には許されない!」( https://aiko-sama.com/archives/67774 )・・・細川忠興とガラシャからも考える
・「日本国と皇族方を追い込む卑劣漢どもを絶対に許すな!」( https://aiko-sama.com/archives/68767 )・・・荒木村重からも考える
・「高市早苗には100ヶ条ほどの折檻状が必要」( https://aiko-sama.com/archives/68981 )・・・佐久間信盛と荒木村重と松永久秀から考える
・「天正の宗教戦争と令和の皇統問題」( https://aiko-sama.com/archives/68987 )・・・知られざる上京焼き討ち事件から暴君討伐説へ
・「菊も刀も危うくする高市早苗は討伐対象では?」( https://aiko-sama.com/archives/68995 )・・・「本能寺の変」原因に新説「対外防衛説」!
・「大輪の花を蕾の段階で摘みたがる輩を討伐すべし!」( https://aiko-sama.com/archives/69318 )・・・明智光秀と妻木熙子の夫婦愛と珠の覚悟
・「民と共に在る天皇のエートスは血筋だけでは伝わらない」( https://aiko-sama.com/archives/69544 )・・・後奈良帝の写経と天台座主のクズぶり
・「トランプ支持者しか居ないなら『敵は永田町に在り!』だ」( https://aiko-sama.com/archives/69612 )・・・茶人(武器商人)のヤバさと朝鮮侵略
・「皇室を保守しない集団が『保守思想を体する』とはコレ如何に?」( https://aiko-sama.com/archives/69843 )・・・保守を体現する漢方医学と光秀
・「尊皇エートスを発現する政治家は応援すべし!season1」( https://aiko-sama.com/archives/69969 )・・・春日局は光秀から受け継いだ?
・「尊皇エートスを発現する政治家は応援すべし!season2」( https://aiko-sama.com/archives/70068 )・・・光秀=天海説と春日局の尊皇心
・「まずは150年前の男尊女卑から覆そうぜ!」( https://aiko-sama.com/archives/70193 )・・・帰蝶の不在から織豊史観と薩長史観を問い直す
・「韓国発カルト総裁と誼(ヨシミ)を通じる逆賊を討伐すべし!」( https://aiko-sama.com/archives/70264 )・・・羽柴秀吉と丹羽長秀から某カルトを思う
・「デマの擦り込みに気付いたら直ちに払拭せよ!」( https://aiko-sama.com/archives/70438 )・・・三好長慶に遅れた織田・豊臣の歴史書き換え
・「国と皇室を滅ぼす輩に対しては『ならぬものはならぬ!』」( https://aiko-sama.com/archives/72198 )・・・坂本龍馬は明智の子孫?伝承について