愛子天皇を排除し養子の子を天皇にする政府案に際し、信濃毎日新聞、高知新聞、朝日新聞が社説を出しました。
〈社説〉皇族の養子案 「国民の総意」ではない【信濃毎日新聞】
養子案には、旧宮家と現皇室の関係の薄さ、憲法14条の「門地による差別禁止」に抵触する疑念、養子選定に政治的思惑が入り込む可能性など、問題が多い。
25日の衆参両院の全体会議でも養子案に異論が相次ぎ、参院最大野党の立憲民主党は「国民の理解と支持、安定性、伝統のいずれの視点からも問題がある」と主張した。養子案は「立法府の総意」として認められない。
将来の皇位継承に影響を与える可能性がある養子案は国民の意見も割れており、憲法1条が規定する「国民の総意」に程遠い。成立を急ぐ理由は存在しない。今国会での成立を断念した上で、パブリックコメントなどの方法で国民の意思を確かめ、出直すことを政府と衆参両院に求める。
(中略)
要綱案は養子本人の継承資格を否定したものの、子の地位に含みを持たせた。自民党内には「子が男子なら継承資格を持つ」との声が根強い。木原稔官房長官も26日の会見で、養子の子孫の男子は継承資格を持つとの認識を示した。政府と自民党の狙いは明らかだ。
歴史上、母方に天皇の血筋がある女系天皇はいない。ただし、宮内庁によると「誕生時に皇族でなかった人が、皇族の養子になって皇族となった事例」も過去にない。女系天皇を皇統の歴史から否定し、一方で養子案を進めるのは筋が通らない。現代社会の基本原則である男女平等にも反する。
衆参両院は、女性・女系天皇を含め、開かれた場で皇室の将来像を議論し直すべきだ。国民の理解を得ることが、憲法に基づく皇室の在り方である。
養子案問題点を挙げて「国民の総意」ではないことを示唆しつつ
女系天皇も養子が皇族になった例もないとしながら、
養子案のみ進める政府・自民党を諫め、
女性・女系天皇の議論で国民の理解を得ることを
今年3度目の社説で求めた信濃毎日新聞。
皇室典範は皇族の養子を禁止する。要綱は典範の末尾に新たな章を設け、規定の例外として認める。養子は配偶者と子がいない者に限り、養子本人には皇位継承資格を付与しないとする。
(中略)
(要綱は)婚姻後の女性皇族は住民基本台帳に記載されるとする。女性皇族が天皇と皇族の戸籍に当たる皇統譜(こうとうふ)を離れた場合、配偶者と子の身分が一般国民から変わるとは想定できない。母方に血筋のある女系天皇につなげたくない思惑がにじむ。
森氏は衆参正副議長で付帯決議案を作成し、政府案を補足する考えを示した。解釈に違いが生じないようにきめ細かな対応が求められる。
皇族数確保は、2021年の有識者会議報告で優先課題とされ、2案が論点となった。特に養子案への世論の賛否は分かれている。各党の受け止めも異なる。議論が足りているとは言えない状況にある。
先送りされた皇位継承の議論も欠かせない。女性天皇への世論の支持は高い。向き合うべき課題だ。
新章に住民台帳にと、奇策に打って出た政府案が
女系天皇を排除するものであると喝破し、世論の支持の高い
女性天皇で皇位継承の課題に向き合うべきとして
地方紙で最多、今年なんと4度目の社説で訴えた高知新聞。
今回の議論は「皇族数確保のためにどうするか」にとどまるたてつけだったはずだ。ところが、衆参正副議長のとりまとめ、政府の骨子、要綱、法案と段階を踏むごとに、男系男子への歪(いびつ)な傾斜が鮮明になり、将来の皇位継承のあり方を先取りする真意があらわになってきた。とても公正とはいえない進め方だ。
養子解禁は女性・女系天皇への道を妨げるのみならず、(1)事実上世襲の貴族をつくることにつながる(2)今の天皇家と共通の男系の祖先は室町時代にさかのぼり、国民に受け入れられるか懸念される(3)養子選びに時の政権の恣意(しい)が入る恐れがある(4)皇位継承を巡る紛争の元になりうる(5)国民に信頼される有為な人材が実際にいるのか不明――など問題は多岐にわたり、さらに新たな論点も浮かびあがる。
(中略)
結婚した女性皇族に住民基本台帳法を適用するのも疑問だ。天皇と皇族は皇統譜(皇室の戸籍の面も持つ、血統の正統性を示す公文書)に登録されるが、それとは別の、一般国民と同じ扱いを適用することになる。結論を先送りしたはずの「結婚した女性皇族の配偶者や子を皇族とするかどうか」という論点について、「皇族にせず一般国民のままにする」という意志を埋め込んでいるように見える。
野党から、立法府の総意と認識していないと反発が強まるのも当然だ。このまま改正案成立を強行すれば大きな禍根を残す。皇位継承のあり方をどうするのかについては今後、正面から議論することが必要だ。再考を求めたい。
皇族数確保を掲げながら男系男子限定の皇位継承が目的と判明した議論の欺瞞を糾弾し
女性・女系天皇排除の養子案と住民台帳案の問題点を網羅した上で、
皇位継承のあり方を正面から議論する必要を
全国紙で最多、今年6度目の社説で説いた朝日新聞。
怒っています。三紙とも、非常なる怒りが感じられます。
首相が令和の有識者会議を男系男子限定の皇位継承の根拠としたのは
不適切ではないかと朝日新聞に問われ、釈明したはずの木原官房長官が
「養子の子は皇位継承権を持つ」と特大ちゃぶ台がえしをした翌日に
社説できっちりと政府横暴を糺した三紙を賛美します。
「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ
社説リレーは、27/47都道府県に広がっています。
①高知4回(高知新聞)②北海道3回(北海道新聞))
③長野3回(信濃毎日新聞)⑫沖縄3回(沖縄タイムス・琉球新報)
④⑤⑥⑦愛知・岐阜・三重・東京3回(中日・東京新聞)⑧岡山2回
⑨福岡2回(西日本新聞)⑩熊本2回⑪鹿児島2回
㉑徳島2回
⑬山形⑭宮城⑮山梨⑯新潟⑰福井⑱京都⑲兵庫⑳広島㉒愛媛㉓㉔島根・鳥取
㉕大分㉖佐賀㉗富山
日経新聞3回 朝日新聞6回 読売新聞4回 毎日新聞4回
2026年3月20日 日経新聞
2026年4月14日 高知新聞 4月15日朝日新聞
2026年4月16日 読売新聞
2026年4月16日 毎日新聞
2026年4月17日 北海道新聞
2026年4月18日 熊本日日新聞
2026年4月20日 山梨日日新聞
2026年4月26日 福井新聞
2026年5月2日 中日新聞・東京新聞
2026年5月7日 南日本新聞
2026年5月12日 朝日新聞
2026年5月13日 毎日新聞
2026年5月19日 北海道新聞・佐賀新聞
2026年5月19日 京都新聞
2026年5月20日 西日本新聞
2026年5月20日 愛媛新聞
2026年5月23日 信濃毎日新聞
2026年5月24日 日経新聞
2026年5月26日 山陽新聞
2026年5月31日 高知新聞
2026年6月9日 読売新聞
2026年6月9日 朝日新聞
2026年6月9日 北海道新聞 中日・東京新聞 熊本日日新聞
2026年6月10日 新潟日報・神戸新聞・沖縄タイムス・中国新聞・西日本新聞・信濃毎日新聞
2026年6月11日 日経新聞・毎日新聞・大分合同新聞
2026年6月11日 山形新聞・河北新報・山陰中央新報
2026年6月11日 山陽新聞
2026年6月12日 朝日新聞
2026年6月13日 高知新聞・琉球新報
2026年6月14日 南日本新聞
2026年6月19日 北日本新聞
2026年6月21日 中日新聞・東京新聞
2026年6月23日 朝日新聞
2026年6月26日 毎日新聞・読売新聞・徳島新聞・沖縄タイムス
2026年6月27日 信濃毎日新聞・高知新聞・朝日新聞