皇室典範改正案 「旧宮家」へ皇統が移る恐れも【読売新聞】[社説]皇室典範の改正案は再考を【日経新聞】養子の子に皇位継承権 「総意」逸脱する男系固執【毎日新聞】<社説>皇室典範改正案 唐突な男系維持は横暴だ【北海道新聞】皇室典範改正案 立法府への背信行為だ【中日・東京新聞】<社説>皇室典範改正案を決定 「国民の総意」に反する【琉球新報】

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政府案の閣議決定に際し、全国紙、ブロック紙、地方紙が社説を出しました。

皇室典範改正案 「旧宮家」へ皇統が移る恐れも【読売新聞】

(政府案は旧宮家の男系男子による皇位継承に道を開いた)養子の子に皇位継承資格を与えるかどうかは、天皇制の核心にかかわる。結論を出せないまま「総意」を高市首相に提示した国会もふがいないが、政府は「総意」を利用して、腹案の実現を目指した、と言われても仕方あるまい。
(中略)
そうなれば、戦後、象徴天皇として常に国民に寄り添い、国民から敬愛を受けてきた現在の天皇家の系統から、皇統は約600年前の室町時代に分かれた旧宮家の系統に移ることになる。日本の歴史にとって重大な転機といえる。
(中略)
(改正案は女性天皇の「夫と子は一般人のまま」)夫と子が一般人であれば、家族内で、女性皇族には姓がないのに対し、夫と子には姓があるということになる。いびつな制度だと言わざるを得ない。
(中略)
皇室典範改正案に対し、立憲民主党の水岡代表が「だまし討ちのようだ」と批判するなど、野党には反発が広がっている。
(中略)
政府はいったん立ち止まって今国会での改正案成立を見送るとともに、新たに有識者会議を設置して女性・女系天皇の可能性も排さずに皇位継承安定化の抜本策の議論を仕切り直す必要がある。

養子案は皇統の簒奪であると示唆し、
「夫と子も皇族に」提言を無視した改正案成立の見送りと
女性・女系天皇を実現する議論の仕切り直しを促した読売新聞。

[社説]皇室典範の改正案は再考を【日経新聞】

一般人である旧皇族の家系が特別な「養子の出し手」として扱われれば、門地による差別を禁じた憲法に抵触する恐れがある。違憲訴訟が起きる可能性が高い。国民統合の象徴である天皇や皇室を巡り、法的地位に疑義が生じるような制度を持ち込むべきではない。
(中略)
自民党の中曽根弘文憲法改正実現本部長が、天皇陛下の長女愛子さまによる皇位継承を「あり得ない」と発言するなど、与党で男系への固執を示す言動が相次ぐ。皇室問題は世論に耳を傾けた柔軟な検討が不可欠なのに、それに背を向けていると言わざるを得ない。

天皇陛下は記者会見で「国民の理解が得られるものとなることを望む」と述べられた。現在の改正案は、広く理解を得られる内容とは到底言えまい。政府は強引な姿勢を改め、静謐(せいひつ)な議論の環境を早急に整えるべきだ。国民に支持されない皇室制度を作っては元も子もない。

養子案が憲法違反で訴訟の可能性があると指摘し、
自民・中曽根弘文氏の不敬発言が世論に背を向けている証左であると弾劾、
天皇陛下のおことばを鑑みて、国民の理解、支持を得られる皇室制度とするよう
政府に迫った日経新聞。

養子の子に皇位継承権 「総意」逸脱する男系固執【毎日新聞】

(全体会議は皇位継承問題は議題としなかった)にもかかわらず、政府は養子の子孫に継承権を与える旨を条文に滑り込ませた。だまし討ちにも等しく看過できない。野党が反発しているのは当然だ。国会での幅広い合意が崩れかねない。
(中略)
結婚後に皇室に残る女性皇族が住民基本台帳に登録されるとの条文も疑問だ。登録されない天皇や他の皇族とは別の扱いになる。夫と子を一般国民のままとするための措置とみられる。

与野党協議では夫と子の扱いで一致できず、棚上げしたはずだった。ところが、皇族としないよう求めた自民党の主張を一方的に採用している。女性・女系天皇の誕生を封じる意図がうかがえる。

男系継承を維持すると、養子やその子孫を含めて女性配偶者に男児出産の重圧がかかり続ける。側室制度が認められない今日では、安定的に継承することは困難だ。

養子案には立憲民主党などが賛同しておらず、国会見解は実態として「総意」になっていない。

そこからさらに逸脱する改正案を政府が強引に推し進めれば、天皇の地位について憲法1条が定める「国民の総意」とかけ離れていく。仕切り直し、国会審議で修正すべきだ。

養子の子天皇案、住民台帳案を採用した政府の国会軽視と
女性・女系天皇を封じる意図を見抜き、
男児出産の重圧がかかり続ける男系継承の維持を諫め、
国会見解=「立法府の総意」なるものの仕切り直しと、
国会審議での修正を求めた毎日新聞。

<社説>皇室典範改正案 唐突な男系維持は横暴だ【北海道新聞】

今回の与野党協議は皇族数確保を目的とし、皇位継承策は先送りしていた。ところが政府は突然、旧宮家からの養子の男系男子の子孫が皇位継承資格を持つことを改正案に盛り込んだ

男系男子による継承への固執と、女性・女系天皇論を封じる狙いがあるのは明白だ。与野党が協議していない方向性を盛り込むのは立法府への裏切り行為である。横暴にほかならない

そもそも養子案は身分や門地による差別を禁じた憲法に抵触する恐れがぬぐえず、理解も深まっていない。養子の子孫が皇位に就けば、天皇の地位が「国民の総意に基づく」とする憲法の大原則さえ崩れかねない

案を撤回し、女性・女系天皇を含む議論をやり直すべきだ。
(中略)
養子の子孫による皇位継承が唐突に盛り込まれた背景には、男系男子継続を訴える高市早苗首相の意向もあるとみられる。

自民党で首相に近いベテランの中曽根弘文憲法改正実現本部長は、天皇陛下の長女愛子さまが皇位を継ぐことは「あり得ない」とし「天皇になったら結婚する人もいない」と述べた。

主張を押しつけるだけでは象徴天皇が「国民の総意」から離れることを自覚すべきだ。

「養子の子を天皇に」する政府案の狙いが
男系男継承への固執と、女性・女系天皇論封じであると断じ、
首相の意向と中曽根弘文氏の不敬発言が示す主張が
天皇の地位の根幹である「国民の総意」とはかけ離れていると
強い言葉を連ねて報じた北海道新聞。

皇室典範改正案 立法府への背信行為だ【中日新聞】

〈社説〉皇室典範改正案 立法府への背信行為だ【東京新聞】

(総意案は皇族数の確保の限ってまとめられた)にもかかわらず、改正案は男系男子による継承の方向性を打ち出した。妥協しつつ総意案をまとめた国会への重大な背信行為だ。
(中略)
そもそも養子案には多くの懸念がある。旧宮家は現皇室との血縁関係が非常に遠く、戦後約80年間も皇族から離れて暮らしてきた。国民の敬愛を受けられるか疑問である上に、養子になる過程で政権などからの影響を受ける恐れがある。門地による差別を禁じる憲法に抵触する疑いも拭えない。
(中略)
総意案では意見対立から女性皇族の夫と子の身分のあり方について結論を先送りしていたが、改正案は夫と子に皇族の身分を付与せず、女性・女系天皇の可能性を封じる狙いは明らかだ。

男系男子による皇位継承は皇室の現状に合わず、世論調査でも女性・女系天皇を容認する意見が多い。男系男子による継承を今後も維持するなら、合理的な説明と徹底的な議論、国民の幅広い合意が不可欠だ。

高市早苗政権が改正案の採決を強行すれば、国民の間に深刻な分断を招き、象徴天皇制に対する信頼が大きく揺らぐと危惧する。

改正案が国会・立法府への背信行為であると宣言し、
合理的な説明も国民の合意にも至らない男系男子継承ではなく
女性・女系天皇の道を開かないまま採決を強行すれば
象徴天皇制への信頼が失われると訴えた中日新聞。

<社説>皇室典範改正案を決定 「国民の総意」に反する【琉球新報】

国会は「女性皇族の婚姻後の身分保持」「旧宮家からの男系男子の養子を可能とする」の2案を皇室数確保策とし、皇位継承策を先送りすることを「立法府の総意」として取りまとめた。これも衆参両院の13党派のうち7党派の賛同にとどまっており「総意」にすらなっていない。

それにもかかわらず、改正案は旧宮家からの養子の子孫の皇位継承資格に踏み込み、「立法府の総意」からも逸脱したのである。「女性・女系天皇は認めない」という男女同権にも反するような国の意思を国民に押し付けていいのか。
(中略)
「立法府の創意」に盛り込まれた皇族確保策の2案国会に提出された皇室典範改正案はいずれも象徴天皇制、男女平等、基本的人権の尊重という憲法規定にそぐわない。国民不在のまま練り上げられたものだ。

男系男子の皇位継承に執着する国会議員らはそのことを自覚しているだろうか。自民党の中曽根弘文憲法改正実現本部長が天皇陛下の長女愛子さまについて皇位継承はあり得ないなどとし「愛子さまが天皇陛下になったら結婚する人もいない」などと述べ、批判された。人権を無視した心ない発言と言うしかない。

国民の7~8割が女性天皇を容認していること、養子皇族の当事者や現皇族の思いがどれほど顧みられたのだろうか。時代に逆行し、人権感覚をも欠いた皇室典範改正案は認められない。

「立法府の総意」案も改正案も、
国民不在のまま練り上げられたものであり、
男系男子の皇位継承に執着する国会議員
象徴天皇制、男女平等、基本的人権の尊重という憲法規定
そぐわないことを自覚しないからこそ、
愛子さまへの不敬発言が行われたことに怒り、
皇室の皆さまに心から寄り添う社説を出した琉球新報。

「国民の理解を得られるものとなるよう望みます」

天皇陛下のおことばを全く鑑みることなく、
愛子さまへの不敬発言を放置したまま、
血も涙もない不敬極まる改悪案が奉じられた由々しき事態に
社説を出し続ける新聞各紙を賛美します。

「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ

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