愛子様の立太子・即位は「そう来たか」ではなく唯一解だ!

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 大河「べらぼう」では、仙台藩医・工藤平助(おかやまはじめ)の著した『赤蝦夷風説考』(接近するロシアの脅威への対処を訴える書)を手にした田沼意次(渡辺謙)が、ロシアとの交易や金山開発のために蝦夷南端の松前藩を潰して全島を天領(直轄地)とする展望を語り、10代家治(眞島秀和)も内々に許可しました。

 しかし藩主の松前道廣(えなりかずき)は一橋治済(生田斗真)と仲が良く、一橋家は豊千代(家治の養子となった後の11代家斉:長尾翼)の生家でもあるため、上知(知行召上)を正当化する大義名分が必要でした。そこで、松前藩が行う抜け荷(密貿易)の証拠を押さえるために田沼意知(宮沢氷魚)は、元松前藩家老・湊源左衛門(信太昌之)との接触を図り、蝦夷通でもある勘定組頭・土山宗次郎(柳俊太郎)が主催する吉原での狂歌会に参加して密会しました。また、狂歌会で意知に一目惚れした誰袖花魁(宗次郎の馴染み:福原遥)は松前藩の情報を探る代わりに自分を身請けしてほしいと頼みました。まるでスパイ小説さながらの「そう来たか!」な展開です。

 一方、女郎絵の『雛形若葉』(蔦屋)は『雛形若菜』(西村屋)に完敗し、お抱え絵師の北尾政演(古川雄大)が山東京伝名義で鶴屋から出した黄表紙が大ヒットし、老舗との実力差に蔦屋重三郎(横浜流星)が落ち込んでいると、狂歌師仲間は新規参入だからこその「そう来たか!」が有ると言って慰めました。大田南畝(桐谷健太)は薄くなった『吉原細見』、朱楽菅江(浜中文一)は『明月余情』、元木網(J小野田)は『一目千本』でソレを感じたと言います。そして蔦重は、次の女郎絵を名の売れた北尾政演に描かせることを喜多川歌麿(染谷将太)に謝りつつ、「お前は蔦屋史上とびきりの『そう来たか』になんだ」と展望を語りました。

 さて「そう来たか!」で筆者が連想するのは『戦争論2』(小林よしのり著)の序章「同時多発テロはアイデンティティ―・ウォーである」で、9.11事件の第一報に触れた小林先生が言い放った「その手があったかー!!」です。永続すると思われた米帝支配体制がNYのWTCビルへの航空機テロの一撃で動くと実感されたために出た台詞でした。皇位継承問題では、読売新聞の提言(25.5.15)は確かに「そう来たか!」でしたが、愛子様の立太子・即位という解決の道筋は「そう来たか」でも何でもなく、現存する唯一の正解です。    

文責:京都のS

5 件のコメント

    京都のS

    2025年6月4日

     枯れ尾花様、松前道廣の弟・廣年は”えなりかず鬼”の弟”ひょうろく”が演じます。あの回では私にとっての「そう来たか!」No.1は、重三一筋だった誰袖が田沼意知にアッサリ乗り換えた瞬間でした。
     当時のロシア帝国皇帝はエカチェリーナ2世(♀)でしたが、クリミア戦争が膠着したらルックイーストして日ノ本を狙う好戦的な女帝でしたから、『赤蝦夷風説考』を読んだ田沼が自藩の民や蝦夷の民(アイヌ)を虐げるしか頭に無い道廣に任せておけないのは当然でした。松前兄弟・一橋治済・土山宗次郎・誰袖・田沼父子・佐野政言・大崎…これらのプレイヤーたちの動きが気になりますね。
     さて、エカチェリーナの例を出すまでもなく、女帝や女王は世界中で普遍的に存在してきました。「愛子天皇だけは認められない!」などと言うアホは「日本は男尊女卑の国であり続けるべきだ!」と公言したことになると気付くことは終生ありますまい。

    京都のS

    2025年6月4日

     ジョージ様、小林先生は「そう来たか!」や「その手があったか!」が多い言論人ですよね。ブレイクスルー感が半端ないです。『戦争論』発表後に早くも「揺り返しが来るぞ」と言ってネトウヨ発生を予想し、『戦争論2』では「その手があったか―!!」の一コマで以てブレイクスルー(ネトウヨと決別)を果たしました。

    枯れ尾花

    2025年6月3日

    今回は極悪非道な登場人物として現れた松前党首松前道廣役があのえなりかずきさんだったのが私にとっての「そう来たか!」でしたね。童顔で温厚そうな彼が微笑みながらミスを犯した部下の妻を火縄銃の的の一部として立たせて、そこに弾をぶっ放す場面がなんとも「サイコやな~」と薄気味の悪さを存分に感じさせてくれました。それともう一つ、「うた麿大明神の会」なる宴会で絵師の北尾政廣が山東京伝との名で今度は戯作者としても売れたことに嫉妬した恋川春町が、彼に嫉妬して酔った勢いで突っかかり場に緊張が走ったその時、蔦重の義兄治郎兵衛が屁を放ったのを機に大田南畝が屁を題材に咄嗟に狂歌で踊りだし、そこにいた皆が踊りだした場面では治郎兵衛と南畝に対して「そう来たか!」と感心しましたよ。

    「そう来たか」は意外性を感じた時に発する言葉ですけど京都のSさんが仰る通り愛子様の立太子・即位は唯一の正解であり必然ですよね。

    あしたのジョージ

    2025年6月3日

    今回のべらぼうは、蔦重が西村屋に完敗して落ち込む感じから一転して新しいアイデアを思いつき転んでもたたでは起きない蔦重らしさが爽快でした。
    そう来たかという発想は、日頃から色んな物事に注意して周りをよく見ていなければパッと出てこないんじゃないかと思います。
    私のように注意力のない人には出てきません。🥹

    京都のS

    2025年6月3日

     掲載ありがとうございました。「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」や吉原の要素を含むブログは以下です。

    ・「『べらぼう』が始まった今だから言っておきたい平賀源内異聞」( https://aiko-sama.com/archives/48334
    ・「『光る君へ』と『べらぼう』を繋ぐレイラインと愛子天皇への道」( https://aiko-sama.com/archives/49128
    ・「『血のスペア』という非人道的システム」( https://aiko-sama.com/archives/49347
    ・「『○○売れ』とは『景気の気』」( https://aiko-sama.com/archives/50040
    ・「正しい改革も楽しませながら訴える時代だから」( https://aiko-sama.com/archives/50174
    ・「血統書付きのホシュを今すぐ終焉させよ!」( https://aiko-sama.com/archives/50602
    ・「皇室で飯食ってる奴が皇統断絶推進ってどういう了見だ!?」( https://aiko-sama.com/archives/50851
    。「愛子様は127代目として即位していただくべきでありんせんか?」( https://aiko-sama.com/archives/51467
    ・「女性皇族を地獄に置き続けたがる人非人こそ地獄へ落ちよ!」( https://aiko-sama.com/archives/51677
    ・「大切なものはパトリオットにしか守れない!」( https://aiko-sama.com/archives/52091
    ・「時代遅れの価値観が時処位に適うこともある」( https://aiko-sama.com/archives/52390
    ・「小さな柵や対立も吹き飛ばすほど大きな風を起こそう!」( https://aiko-sama.com/archives/52504
    ・「弱者権力もルッキズム批判も排し、書で以て世を耕そう!」( https://aiko-sama.com/archives/52814
    ・「皇室という光を消す男系固執派こそ『世間の外』だと知らしめよ!」( https://aiko-sama.com/archives/53108
    ・「ナショナリスト同士なら話は通じるはずだが?」( https://aiko-sama.com/archives/53490
    ・「天才が真相に肉薄した稀代の作品を携えて進もう!」( https://aiko-sama.com/archives/53930
    ・「身近に感じられるからこそ素朴な尊皇心が育まれる」( https://aiko-sama.com/archives/54451
    ・「精神疾患に追い込む凄惨な扱いは今すぐ止めよ!」( https://aiko-sama.com/archives/54725
    ・「巡る因果は恨みより恩!~国民と触れ合った戦後の皇室」( https://aiko-sama.com/archives/55257
    ・「目出てぇ結果を目指してポジティブに動いていこう!」( https://aiko-sama.com/archives/55635

    ・「野暮天としての男系固執派は己のカッコ悪さに気付こう!」( https://aiko-sama.com/archives/55150
    ・「大切な価値を未来に残すには因習の排除が不可欠」( https://aiko-sama.com/archives/55521
    ・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 2nd season」( https://aiko-sama.com/archives/37751
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 11th season」( https://aiko-sama.com/archives/46948
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 15th season」( https://aiko-sama.com/archives/48744
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 17th season」( https://aiko-sama.com/archives/50633
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 18th season」( https://aiko-sama.com/archives/51972
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 22nd season」( https://aiko-sama.com/archives/53796
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 25th season」( https://aiko-sama.com/archives/54670
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 27th season」( https://aiko-sama.com/archives/55913

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