1章と3章の壁をUNBOUNDするのは両者の思いだけ!

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 大河「べらぼう」では、恋川春町(駿河小島藩士・倉橋格:岡山天音)の『辞闘戦新根』を下敷きにした山東京伝(絵師・北尾政演:古川雄大)の『御存商売物』が、大田南畝(旗本:桐谷健太)の『絵草子評判記・岡目八目』で最高評価を受けたため、蔦屋重三郎(横浜流星)が出版人に喜多川歌麿(染谷将太)を紹介するために催した宴で、痛飲した春町が京伝と南畝をディスる狂歌を詠みつつ暴れ、やがて虚しくなって断筆しました。朋誠堂喜三二(尾身としのり)も蔦重も歌麿も春町に翻意を促しますが上手くいきません。南畝は罵り狂歌で春町の皮肉る才能を見抜き、皮肉屋・春町の戯作を読みたいと促すと春町は『廓𦽳費字尽』を書き上げ、耕書堂の忘年会では京伝が自分に嫉妬する様を見て、ようやく春町は京伝に詫びることが出来ました。そう、芸術やエンタメの世界では武士や町人という身分に束縛されない(unbound)わけです。ちなみに「UNBOUND」は「べらぼう」の英語タイトルです。

 一方の吉原では、田沼意次(渡辺謙)による蝦夷地の上知(天領化)に必要な松前藩の抜け荷(密貿易)の証拠を掴む計画が進み、誰袖花魁(福原遥)は間夫(商売抜きの恋人)にすると決めた花雲助(田沼意知の狂名:宮沢氷魚)のために松前廣年(藩主・道廣の弟で家老:ひょうろく)を誑し込んでいました。雲助は女を危険に晒すのを渋りますが、誰袖は「騙し合い・駆け引き・修羅場…吉原では日々が戦」と言い、さらに「心配なら須佐之男櫛名田比売を守るが如く守ってくれ」と言うと、ついに意知は身請けを約束しました。つまり吉原のような遊里でも恋愛感情は身分を超える(unbound)わけです。二人は廣年に抜け荷をやらせ、でっち上げの証拠を掴むのでしょうが、松前道廣(えなりかずき)や一橋治済(生田斗真)の報復は思わぬ形で来るでしょう。誰袖の元相方・土山宗次郎(柳俊太郎)も嫉妬に狂うかもしれません。

 さて、身分に束縛されないと言えば、現行憲法では国民(憲法章)の中に新たな身分をつくることは違憲であり、ただ天皇・皇族(章)だけが異なる身分(制約だらけ・特権階級に非ず)という建付けです。旧宮家に連なる男系子孫(竹田・久爾・東久邇・賀陽)を準皇族にするという身分的「Binding(束縛)」は時代錯誤です。性別を問わず、恋愛感情に基づく婚姻を介してのみ身分を超えるのが当世風(女性宮家への婿入りも!です。    

文責:京都のS

6 件のコメント

    枯れ尾花

    2025年6月12日

    上手い!

    京都のS(サタンのSでも飼い慣らすし)

    2025年6月12日

     枯れ尾花様、※ありがとうございます。
    「認めたら・X民に・見放され・勝てぬと思い・公認はずす」
    「乗り越えし・山尾の先に・崖つくり・男尊女卑の・極まりも無し」
    …狂名・玉下不覚悟

     って感じですね(笑)。

    京都のS(サタンのSでも飼い慣らすし)

    2025年6月12日

     ジョージ様、※ありがとうございます。「準皇族」的な「身分的binding(束縛)」を新たに作りたいなら憲法改正してからにしろ!と言いたいですね。でもタマキンらは違憲立法で済ますのでしょうね。「新型インフル特措法」の「緊急事態宣言」みたいに。それも出来なきゃ閣議決定だけで憲法停止するでしょうね。今、猛烈にタマキンどもを握り潰してやりたいです。

    枯れ尾花

    2025年6月11日

    身分や出自にとらわれないといった意味の「UNBOUND」がべらぼうの英語タイトルだったとは京都のS様が教えてくれるまで知りませんでした。そうですよね、蔦重の元に集う絵師や戯作者、狂歌を詠む者達は町人もいれば武士もいるわけでそこでは例えば武士が威張り散らすわけでもないし、身分の垣根を越えてお互いが芸術やエンタメを自由に発表できていたわけですしね。私はこの回では春町が前回のうた麿の会で嫉妬心から自ら失態を演じ、その場にいられなくなり創作活動を辞めるとまで言い出したのを、蔦重や喜三二の説得と自らが己の殻を破るため見栄も何もかなぐり捨てて屁芸を皆の前で披露し、狂名「酒上不埒」として見事復活した場面に感動しました。
    しかし、折角べらぼうと山尾さんの覚悟の会見が活力を私に与えてくれたのに国民民主党党首のとった情けない行動たるや・・・
    男系にBOUNDされたタマキンには春町のような芸当は到底無理でしょうね。

    あしたのジョージ

    2025年6月11日

    この回のべらぼうもグッと来ましたね~
    恋川春町が山東京伝に謝るまでの葛藤が何とも良かったですね~
    その後の踊りもみんなで盛り上がって実に楽しい場面でした。

    身分に束縛されないという事は、なんて素晴らしい事なんでしょうか。
    なのにわざわざ新しい身分を作ろうとしている輩は、頭がどうかしています。
    国民を分断する破壊者ですね~

    京都のS

    2025年6月11日

     掲載ありがとうございました。「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」や吉原の要素を含むブログは以下です。

    ・「『べらぼう』が始まった今だから言っておきたい平賀源内異聞」( https://aiko-sama.com/archives/48334
    ・「『光る君へ』と『べらぼう』を繋ぐレイラインと愛子天皇への道」( https://aiko-sama.com/archives/49128
    ・「『血のスペア』という非人道的システム」( https://aiko-sama.com/archives/49347
    ・「『○○売れ』とは『景気の気』」( https://aiko-sama.com/archives/50040
    ・「正しい改革も楽しませながら訴える時代だから」( https://aiko-sama.com/archives/50174
    ・「血統書付きのホシュを今すぐ終焉させよ!」( https://aiko-sama.com/archives/50602
    ・「皇室で飯食ってる奴が皇統断絶推進ってどういう了見だ!?」( https://aiko-sama.com/archives/50851
    。「愛子様は127代目として即位していただくべきでありんせんか?」( https://aiko-sama.com/archives/51467
    ・「女性皇族を地獄に置き続けたがる人非人こそ地獄へ落ちよ!」( https://aiko-sama.com/archives/51677
    ・「大切なものはパトリオットにしか守れない!」( https://aiko-sama.com/archives/52091
    ・「時代遅れの価値観が時処位に適うこともある」( https://aiko-sama.com/archives/52390
    ・「小さな柵や対立も吹き飛ばすほど大きな風を起こそう!」( https://aiko-sama.com/archives/52504
    ・「弱者権力もルッキズム批判も排し、書で以て世を耕そう!」( https://aiko-sama.com/archives/52814
    ・「皇室という光を消す男系固執派こそ『世間の外』だと知らしめよ!」( https://aiko-sama.com/archives/53108
    ・「ナショナリスト同士なら話は通じるはずだが?」( https://aiko-sama.com/archives/53490
    ・「天才が真相に肉薄した稀代の作品を携えて進もう!」( https://aiko-sama.com/archives/53930
    ・「身近に感じられるからこそ素朴な尊皇心が育まれる」( https://aiko-sama.com/archives/54451
    ・「精神疾患に追い込む凄惨な扱いは今すぐ止めよ!」( https://aiko-sama.com/archives/54725
    ・「巡る因果は恨みより恩!~国民と触れ合った戦後の皇室」( https://aiko-sama.com/archives/55257
    ・「目出てぇ結果を目指してポジティブに動いていこう!」( https://aiko-sama.com/archives/55635
    ・「愛子様の立太子・即位は『そう来たか』ではなく唯一解だ!」( https://aiko-sama.com/archives/56016

    ・「野暮天としての男系固執派は己のカッコ悪さに気付こう!」( https://aiko-sama.com/archives/55150
    ・「大切な価値を未来に残すには因習の排除が不可欠」( https://aiko-sama.com/archives/55521
    ・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 2nd season」( https://aiko-sama.com/archives/37751
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 11th season」( https://aiko-sama.com/archives/46948
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 15th season」( https://aiko-sama.com/archives/48744
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 17th season」( https://aiko-sama.com/archives/50633
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 18th season」( https://aiko-sama.com/archives/51972
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 22nd season」( https://aiko-sama.com/archives/53796
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 25th season」( https://aiko-sama.com/archives/54670
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 27th season」( https://aiko-sama.com/archives/55913

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