
今「財務省解体」を叫ぶデモが断続的に起き、左右の立場も超えて全国に波及しているようです。私は本シリーズを通してケインズ政策の必要性を訴えてきましたが、デモに関しては強い違和感を覚えます。その理由を以下に述べます。
本シリーズ「 14th season」で言及したように、確かに財務省はHPで海外の国債格付け会社に向けて「自国通貨建て国債のデフォルト(財政破綻)は考えられない」と反論しており、従って財政収支の黒字化を目指して緊縮財政を続ける理由は無く、ゆえに理論的には消費減税も財政出動も可能です。しかしながら大減税と給付金支給でカネを得たとて国民は消費するでしょうか?IT長者ですらTシャツで過ごす時代です。将来不安が強いために使わず貯蓄するはずです。モノやサービスの消費(需要)が無ければ生産(供給)は為されず、多くを輸入に頼っている食料や生活必需品の比重が相対的に増し、経済が停滞したまま輸入超過だけが嵩むと思われます。
ここで将来不安の一例として「令和のコメ騒動」について考えます。理由として挙がりやすいのは「地球温暖化による異常気象」や「国策としての減反」ですが、他に「先物市場の活況」や「転売ヤーの暗躍」、さらには「グローバル化による一次産業の斜陽化」と「就農人口の減少」も大きく関わるはずです。「グローバル化」に関しては属国の身分で対米欧交渉が不利なら、ケインズ政策で調達したカネで一次産業従事者の所得補償をすべきですが、それすら非関税障壁と受け取られることを恐れる政府は行いません。また「農山漁村の人口減少」については男尊女卑的な地域社会の在り方がネックとなるため、本シリーズで何度も述べてきたように男尊女卑を除く必要があり、それには皇位継承制度における象徴的な男尊女卑を解除することが最も有効です。
さて、本シリーズ「13th season」では「財政法4条は憲法9条の戦争放棄を裏書き保証せんとする」が財務省と日本共産党の共通認識だと明かしました。従って冒頭で紹介した「デモ」の目的を全うしたいなら戦勝国群からの独立を訴えるべきであり、であれば三島由紀夫のように割腹自決する覚悟で臨むべきでしょう。しかし、財務省の前で数百人が焼身自殺しても動かない可能性は高く、であれば「愛子様の立太子」で「景気の気」を上げつつ男尊女卑を解除し、それにより将来不安の幾つかを解消する方が遥かに建設的でありましょう。
文責:京都のS
10 件のコメント
京都のS
2025年4月26日
三島由紀夫については以下を一読してください。
・「『三島由紀夫の女系公認論』coming soon!」( https://aiko-sama.com/archives/25370 )
・「三島由紀夫の女系公認論」
(表)…( https://aiko-sama.com/archives/25322 )
(裏)…( https://aiko-sama.com/archives/25325 )
(奥)…( https://aiko-sama.com/archives/25328 )
京都のS
2025年4月26日
山尾氏が国民民主党に入ったことは別の観点からも希望が持てる気がしています。立憲民主党はガチの緊縮派でしたが、国民民主党はセコイながらも積極財政派(103万円の壁ってミミッチイww)です。明確なビジョンを提示した上での積極財政は、国力を衰退させる緊縮は言うに及ばず、単なる施しやバラ撒きより格段に上級な政策となります。山尾氏には、そういったビジョンの提示を期待したいです。
京都のS
2025年4月26日
SSKA様、※ありがとうございます。その辺りの姿勢がマトモな庶民感情ですよね。
京都のS
2025年4月26日
パワー様、※ありがとうございます。地域社会への若者の定着における最大の論点は岩盤的な男尊女卑だと思われるのです。そこを衝くことがケインジアン双系派(私)の務めだと思って書いています。
共産党は全ての事象を反政府のための材料に使います。今は政府与党が皇統男系主義ですから共産党は女系公認です。その点に関しては有難いですね。皇統問題の次となると話は変わってきます。そこで山尾志桜里氏です。山尾氏には皇統問題の次も期待したいです。次は対米独立のための改憲ですから絶対護憲の共産党とは鋭く対立することになるはずです。
京都のS
2025年4月26日
ジョージ様、「令和のコメ騒動」に繋がる一次産業衰退は対米従属も大きな理由です。対米独立のための憲法改正を行うまでの次善策が、ケインズ政策で調達したカネによる農林水産業者の所得補償です。藤井氏も西部師匠の弟子なら対米独立が必要なことは嫌と言うほど理解しているはずですが、左派にも増えた反緊縮勢力を気にしてか主に減税をプッシュしているという印象ですね。
SSKA
2025年4月25日
増税で景気が上がる事はないしマインドを下げるので反対、しかしデモには違和感(そんな暇ない)派です。
皇室問題以外でも立憲民主党が限られた条件ながら増税一辺倒から方針を変えた事は大いに評価したいです。
皇統では他党に変わって欲しいですね。
パワーホール
2025年4月25日
まずは、地域社会の経済についてお勧めしたい書籍があります。
・地域で仕事・まちづくり試論:http://www.matsuyama-syobou.com/book/syu/023tsyu.html
旅行先で買った書籍で埼玉県のまつやま書房という出版社から出ています。埼玉県のときがわ町で事業に取り組む人たちについて書かれている書籍です。伝統工芸の和紙作りに取り組む女性や移住者への家紹介に携わる女性につき紹介されています。
次に、米騒動ですが「転売ヤー」について触れた個所がありました。プラモデルが趣味なのですがやはりここでも「転売ヤー」が問題になって欲しい人に届かなくなっていることが問題になっています。何らかの対策が必要なのではと考えています。
最後に、財政法4条と共産党についてです。近所に共産党のポスターが貼ってあり「令和の百姓一揆」と書かれていました。もし共産党が財政法4条擁護なら弱者を虐げていることになりかねません。共産党は女性女系天皇容認につきまっとうな意見を述べていますが、財政や安全保障での立ち位置を見る限りあまり支持する気になれません。やはりここは山尾志桜里氏を旗頭に保守勢力を再編再生し愛子天皇実現・自主防衛体制確立・適切な経済福祉に邁進してほしいです。
あしたのジョージ
2025年4月25日
令和の米騒動は、色んな問題が今になって顕著に現れた現象なのでしょうか。
緊縮財政をいつまでもやっているから日本の景気はよくならないと藤井聡氏が自分の番組でよく言っています。
自国でお金を作っているんだから、どんどん札を刷って市場に流せばいいというような事を番組でよく言っています。
私も同じような考えがありますが、いかがでしょうか。🤔
それよりも愛子さまが立太子すれば世の中の空気が一変して景気がよくなっていくような気がしますが。🥹
京都のS
2025年4月25日
地球温暖化や環境に関する論考は以下を参照してください。
・「平等と格差の間(転)~真の持続可能性とは?」( https://aiko-sama.com/archives/26961 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 2nd season」( https://aiko-sama.com/archives/37751 )
・「今上陛下のライフワーク『水問題』についての一考察(上)」( https://aiko-sama.com/archives/10259 )
・「今上陛下のライフワーク『水問題』についての一考察(下)」( https://aiko-sama.com/archives/10264 )
京都のS
2025年4月25日
掲載ありがとうございました。ケインジアン男系派のついでにネオリベ緊縮派も斬るシリーズの第23弾です。ついに、あのウザったい財務省解体デモの話題です。
第1弾~第22弾は以下です。
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する!1st season」( https://aiko-sama.com/archives/36871 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する!2nd season」( https://aiko-sama.com/archives/37083 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する!3rd season」( https://aiko-sama.com/archives/38400 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する!4th season」( https://aiko-sama.com/archives/42223 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 5th season」( https://aiko-sama.com/archives/43664 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 6th season」( https://aiko-sama.com/archives/46020 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 7th season」( https://aiko-sama.com/archives/46118 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 8th season」( https://aiko-sama.com/archives/46543 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 9th season」( https://aiko-sama.com/archives/46734 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 10th season」( https://aiko-sama.com/archives/46928 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 11th season」( https://aiko-sama.com/archives/46948 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 12th season」( https://aiko-sama.com/archives/47573 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 13th season」( https://aiko-sama.com/archives/47597 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 14th season」( https://aiko-sama.com/archives/48337 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 15th season」( https://aiko-sama.com/archives/48744 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 16th season」( https://aiko-sama.com/archives/50146 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 17th season」( https://aiko-sama.com/archives/50633 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 18th season」( https://aiko-sama.com/archives/51972 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 19th season」( https://aiko-sama.com/archives/52872 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 20th season」( https://aiko-sama.com/archives/53304 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 21st season」( https://aiko-sama.com/archives/53746 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 22nd season」( https://aiko-sama.com/archives/53796 )
他にケインズ主義について書いた記事は以下です。
・「インペリアル・グローバリズムという悪夢2」( https://aiko-sama.com/archives/33381 )
・「時処位の変化と制度改革」( https://aiko-sama.com/archives/32084 )
・「歴史から自由になった日本人民は皇室を戴けるか?(下)」( https://aiko-sama.com/archives/22681 )
・「権力者・愛子天皇の治世を仮想してみれば…」( https://aiko-sama.com/archives/22571 )
・「齟齬が生じたなら万難を排して改めよ!」( https://aiko-sama.com/archives/34107 )
・「思想マトリックスに皇統問題を加味してみた(表)」( https://aiko-sama.com/archives/29761 )
・「博愛と競合の間(余)~圧倒的に節度が足りない!」( https://aiko-sama.com/archives/37381 )
・「合理と感情の間~良識なき言論人を葬送せよ!」( https://aiko-sama.com/archives/38156 )