
「光る君へ」の最終回(12/15)は、張り巡らされた伏線の多くを回収していきました。自分の使命は終わったと嘆いた”まひろ”に対し周明(松下洸平)が書くことを勧めた件は自伝的歌集『紫式部集』に結実しました。その巻頭に置かれた歌が代表歌「めぐりあひて 見しやそれとも 分かぬ間に 雲隠れにし 夜半の月かな」で、そこには再会した幼馴染は月と競うように帰ってしまったという説明が付いています。これは姉妹のような関係を結んだ「筑紫の君」(劇中名さわ:野村真純)のことを詠んだとされますが、劇中では”まひろ”が9歳の頃(落井美由子)に出会った三郎(後の藤原道長:木村皐誠)のことだろうと私は解釈しました。
前回ラストで藤原道長(柄本佑)の嫡妻・源倫子(黒木華)に「(私が2人の関係に)気付いていないとでも思った?」と問われた”まひろ” (吉高由里子)は2人の出会いから現在までを全て語りました。”まひろ”の母ちやは(国仲涼子)を殺した仇が道長の兄・道兼(玉置玲央)であること、共通の友である直秀(毎熊克哉)が惨殺され2人で葬ったこと…。地頭の良い倫子なら2人が魂の深い部分で結び付いていることが理解できたはずです。”まひろ”と倫子は恋敵ですが、少女時代からの友でもあり、それゆえ倫子は後に”まひろ”が臨終間近の道長に会うことを許します。
藤原隆家(竜星涼)から道長の危篤を知らされた”まひろ”は最期の挨拶のために法成寺(道長が自邸の隣に創建した寺院)を訪れ、道長の枕元に来た”まひろ”は『源氏物語』で光る君が死ぬ場面(42帖・雲隠:本文が無い)を描かなかった理由を「幻(41帖)が続いてほしいと願ったゆえ」だと告げ、「私が知らないところで道長様がお亡くなりになってしまったら幻を追い続けて狂っていたやもしれませぬ」と続けました。道長の「この世は何も変わっていない…俺は一体何をやってきたのか…」との問いに対して”まひろ”は「戦のない泰平の世を守られました…見事な御治世でありました…それに『源氏物語』は貴方様なしでは生まれませんでした」という感謝で応えました。
つまり、劇中の“まひろ”にとって続いてほしい幻とは道長のことでしたが、多くの日本人にとって続くべき共同幻想は皇室だと思われ、その正統な後継者は愛子様だけなのですから、日々発狂の度合いが高まる現代日本にあっては、愛子様の立太子こそが泰平の世を守る前提条件でありましょう。
文責:京都のS
5 件のコメント
京都のS
2024年12月18日
訂正ありがとうございました。
京都のS
2024年12月18日
申し訳ありません。法成寺は(道長が婿入りした倫子の邸)ではなく、(道長が自邸の隣に創建した寺院)です。トンデモな間違いでした。
京都のS
2024年12月18日
れいにゃん様、※ありがとうございます!晴明の「嵐が来るぞ…大嵐だ」→まひろの「嵐が来るわ」の件は「32nd」(入稿済み)でガッツリ書いています(笑)。
男系男子継承という「幻のデントー」に狂った奴らには直ぐにも退場していただきたいですね!
れいにゃん
2024年12月17日
思えば、清明の台詞「嵐が来る」で始まった「光る君へ」
まひろの「道長さま、嵐が来るわ」で締め括られましたね。
本作では、道長の善政により嵐が辛うじて抑えられてきたけれど、それも終わり。律令が骨抜きにされ幻のようになっている、混乱の世に移ります。
実態に合わない皇室典範「皇統に属する男系の男子により継承」で続けてきたとされる皇位継承は幻でした。権威と権力が分離された現代、典範改正して起こるのは風通しの良い世界。災害など「難き世」を切り抜ける為に必要な安定的な皇位継承を、早く取り戻しましょう。
愛子さまも一年間番組をご覧になっておられたと思うと、連載が更に楽しめました。
京都のS
2024年12月17日
ふぇい様、掲載ありがとうございました。「光る君へ」は最終回を迎えましたが、なおも続く31回目です(笑)。
「光る君へ」や『源氏物語』を題材にしたものは以下です。
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 1st season」( https://aiko-sama.com/archives/35405 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 2nd season」( https://aiko-sama.com/archives/37751 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 3rd season」( https://aiko-sama.com/archives/38829 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 4th season」( https://aiko-sama.com/archives/40097 )
・「「光る君へ」から皇族女子の生き辛さを思う 5th season」( https://aiko-sama.com/archives/41148 )
・「「光る君へ」から皇族女子の生き辛さを思う 6th season」( https://aiko-sama.com/archives/41253 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 7th season」( https://aiko-sama.com/archives/41618 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 8th season」( https://aiko-sama.com/archives/41824 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 9th season」( https://aiko-sama.com/archives/42000 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 10th season」( https://aiko-sama.com/archives/42094 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 11th season」( https://aiko-sama.com/archives/42853 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 12th season」( https://aiko-sama.com/archives/43220 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 13th season」( https://aiko-sama.com/archives/43538 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 14th season」( https://aiko-sama.com/archives/44244 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 15th season」( https://aiko-sama.com/archives/44386 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 16th season」( https://aiko-sama.com/archives/44417 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 17th season」( https://aiko-sama.com/archives/44696 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 18th season」( https://aiko-sama.com/archives/44926 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 19th season」( https://aiko-sama.com/archives/45006 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 20th season」( https://aiko-sama.com/archives/45446 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 21th season」( https://aiko-sama.com/archives/45845 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 22nd season」( https://aiko-sama.com/archives/45941 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 23rd season」( https://aiko-sama.com/archives/46044 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 24th season」( https://aiko-sama.com/archives/46179 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 25th season」( https://aiko-sama.com/archives/46274 )
・「「光る君へ」から皇族女子の生き辛さを思う 26th season」( https://aiko-sama.com/archives/46444 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 27th season」( https://aiko-sama.com/archives/46617 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 28th season」( https://aiko-sama.com/archives/46886 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 29th season」( https://aiko-sama.com/archives/46945 )
・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 30th season」( https://aiko-sama.com/archives/47113 )
・「男の嫉妬が英雄を冷遇するなら、トップは女子で良くないか?」( https://aiko-sama.com/archives/35425 )
・「男系固執の鬼どもを退治てくれよう」( https://aiko-sama.com/archives/39215 )
・「革命的皇位簒奪への対策を『源氏物語』から学ぶ」( https://aiko-sama.com/archives/36977 )
・「儒教的男尊女卑に利用されてきた血穢概念を葬れ!」( https://aiko-sama.com/archives/37641 )
・「尊皇心0な輩は永遠に呪われろ!」( https://aiko-sama.com/archives/38188 )