そのUNBOUNDに国民の総意は出来ている!

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 大河「べらぼう」では、蔦谷重三郎(横浜流星)が柏原屋(川畑泰史)から丸屋の転売を受け、また須原屋(里見浩太朗)の持っていた「蝦夷地での松前藩の抜荷取引現場絵図」を田沼意知(宮沢氷魚)に引き渡すのと引き換えに「吉原者は市中の家屋敷を持てない」旨の奉行所命令(1778)を撤回させることに成功し、ようやく日本橋に乗り込む算段が付きました。

 浅間山大噴(1783)の灰が江戸中に降りしきる中、丸屋の屋根瓦の隙間に灰が溜まらないよう古着を敷く重三に日本橋・通油町の各店も倣い、また灰を川に捨てろと奉行所から指図が下ると、蔦重は通りの右側と左側に組を分けて早く捨て終えた側の勝ちという遊びを提案しました。「楽しくねぇ仕事こそ楽しく」「勝った組には10両出す」と言って反対を抑え込むと、鶴屋喜右衛門(風間俊介)も「25両出す」と応じて灰捨て競争が始まり、引き分けてからの大宴会で町の皆との距離を縮めました。

 丸屋の貞(橋本愛)は蔦重を陶朱公(武人から商人に転身し行く先々を富み栄えさせた)に例え、そんな人に店を譲りたかったと言い、次が決まらない手代みの吉(中川翼)を託しつつ自分は出家すると言う貞に対し、重三は「陶朱公の女房になりませんか?」と再プロポーズしました。吉原の駿河屋で行われる祝言の現場に鶴屋が現れると「何でも遊びに変える吉原の気風が日本橋を活気づけるとの総意に達したから喜んで迎え入れる」と伝え、町からの祝いの品(耕書堂の暖簾)を贈りました。こうして吉原と日本橋はUNBOUND(身分に束縛されない)を果たしました。印象の悪かった鶴屋も江戸っ子らしくでした。

 一方「松前藩やらせ抜荷」計画を誰袖(福原遥)と進めていた意知は灰の降る吉原で逢う毎に本気になり、「願わくば・花の下にて・春死なん・その如月の・望月の頃」(西行)を本歌取りした「西行は・花の下にて・死なんとか・雲助袖の・下にて死にたし」(花雲助:意知の狂名)と記す扇を贈りました。こちらもUNBOUND成立です。商業重視の田沼が賄賂政治と批判される世相まで「袖の下にて」と詠み込んだ諧謔がです。

 さて、蔦重の受け入れは日本橋の総意で叶いましたが、リアルの現代日本でも文句なしに総意が出来ている事柄が有ります。言うまでもなく愛子様の立太子です。そして愛・結婚を通じて内親王配や皇太子配が皇室入りするというUNBOUNDにも後の女系継承にも国民の総意は出来ています。   

文責:京都のS

8 件のコメント

    京都のS(サタンのSでも飼い慣らすし)

    2025年7月2日

     枯れ尾花様、※ありがとうございます。確かに鶴屋(風間俊介)と蔦重(横浜流星)との和解も若木屋(宮本泰風)と一代目の大文字屋(伊藤淳史)との和解も公心が私情を超えたから起こったわけですよね。田沼意次(渡辺謙)と松平武元(石坂浩二)との和解も互いのナショナリズムを確認したからでした。しかし、江戸城には一橋治済(生田斗真)という私心100%の怪物が居ます。堂島米市場で米を買い占めて米価を吊り上げたり、佐野政言(意知を殺す:矢本悠馬)切腹のタイミングで貯め込んでいた米を市場に流したりするのでしょうね。
     山尾志桜里氏の出馬会見は見事でしたね。玉木や取り巻きが束になってかかっても絶対に敵わないから潰したかったんでしょうね。

    京都のS

    2025年7月2日

     ジョージ様、※ありがとうございます。日本橋の大店(五街道の起点・江戸経済の中心)と吉原者(被差別民)とのUNBOUNDも、最高権力者の親族と女郎とのUNBOUNDも感動的でしたが、天明大飢饉という破局(米価高騰の不満が田沼に向けられる・意知刺殺事件・田沼失脚・定信復権・寛政改革…)は確実に近づいています。
     制度さえ整えば(典範改正さえ成れば)、愛子様の見初めた相手は皇太子配として皇室入りでき、ほぼ全ての国民が喜んで受け入れます。この象徴的UNBOUNDは誰もが望んでいますよね。

    枯れ尾花

    2025年7月1日

    またまた感動の回でしたーっ!
    とうとう蔦重と鶴屋喜右衛門が和解しましたね。「吉原の気風が日本橋を活気づけるとの総意に達したから喜んで迎え入れる」という喜右衛門の言葉は正に私情をレイシズムを公への心意気が乗り越えたと感じさせるものでした。
    そう言えば、これまでもいがみ合っていた大文字屋と若木屋が吉原を盛り上げるため俄祭りを行い結果的に二人は和解しましたし、幕府では田沼意次と松平武元が経済政策の違いで互いを煙たがっていたのがナショナリスト同士であると認め合ったことで和解しましたし、私情や差別意識なんてものはこと公のことを優先的に考えた時、意外と克服できるものなのかなあと思った次第です。

    それにしても一昨日は「べらぼう」観て感動し、昨夜はバレーボールの石川祐希の「プロフェショナル仕事の流儀」観て感動し、今日は山尾志桜里さんの出馬会見観てまたまた感動し、感動3連発でしたばい!

    ・・・もう疲れたので寝ます。

    あしたのジョージ

    2025年7月1日

    浅間山の大噴火の火山灰の片付けを嫌々やるのでなくゲーム感覚でやろうという蔦重のアイデアに鶴屋も乗っかって、勝敗は引き分けになり大宴会になってみんな楽しそうで良かったですね~

    そしてついに鶴屋が蔦重を認めて暖簾を渡しに来た場面には泣きそうになりました。🥹

    誰袖と意知との仲もより深くなりいい関係になってきましたね~
    抜荷の方の調査も着々と進行してきて益々べらぼうが面白くなってきました。

    色んな身分を超えて人生を切り開いていくのがべらぼうの面白さかなぁ〜とつくづく思います。
    愛子さまと将来のお相手もぜひそうであって欲しいですね~🤗

    京都のS

    2025年7月1日

     ふぇい様、訂正ありがとうございましたm(_ _)m

    ふぇい

    2025年7月1日

    第三節を修正しました。
    失礼しました

    京都のS

    2025年7月1日

     3節目の「玉屋の貞(橋本愛)は~」も「丸屋」でした。失礼しました。

    京都のS

    2025年7月1日

     掲載ありがとうございました。「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」や吉原の要素を含むブログは以下です。

    ・「『べらぼう』が始まった今だから言っておきたい平賀源内異聞」( https://aiko-sama.com/archives/48334
    ・「『光る君へ』と『べらぼう』を繋ぐレイラインと愛子天皇への道」( https://aiko-sama.com/archives/49128
    ・「『血のスペア』という非人道的システム」( https://aiko-sama.com/archives/49347
    ・「『○○売れ』とは『景気の気』」( https://aiko-sama.com/archives/50040
    ・「正しい改革も楽しませながら訴える時代だから」( https://aiko-sama.com/archives/50174
    ・「血統書付きのホシュを今すぐ終焉させよ!」( https://aiko-sama.com/archives/50602
    ・「皇室で飯食ってる奴が皇統断絶推進ってどういう了見だ!?」( https://aiko-sama.com/archives/50851
    。「愛子様は127代目として即位していただくべきでありんせんか?」( https://aiko-sama.com/archives/51467
    ・「女性皇族を地獄に置き続けたがる人非人こそ地獄へ落ちよ!」( https://aiko-sama.com/archives/51677
    ・「大切なものはパトリオットにしか守れない!」( https://aiko-sama.com/archives/52091
    ・「時代遅れの価値観が時処位に適うこともある」( https://aiko-sama.com/archives/52390
    ・「小さな柵や対立も吹き飛ばすほど大きな風を起こそう!」( https://aiko-sama.com/archives/52504
    ・「弱者権力もルッキズム批判も排し、書で以て世を耕そう!」( https://aiko-sama.com/archives/52814
    ・「皇室という光を消す男系固執派こそ『世間の外』だと知らしめよ!」( https://aiko-sama.com/archives/53108
    ・「ナショナリスト同士なら話は通じるはずだが?」( https://aiko-sama.com/archives/53490
    ・「天才が真相に肉薄した稀代の作品を携えて進もう!」( https://aiko-sama.com/archives/53930
    ・「身近に感じられるからこそ素朴な尊皇心が育まれる」( https://aiko-sama.com/archives/54451
    ・「精神疾患に追い込む凄惨な扱いは今すぐ止めよ!」( https://aiko-sama.com/archives/54725
    ・「巡る因果は恨みより恩!~国民と触れ合った戦後の皇室」( https://aiko-sama.com/archives/55257
    ・「目出てぇ結果を目指してポジティブに動いていこう!」( https://aiko-sama.com/archives/55635
    ・「愛子様の立太子・即位は『そう来たか』ではなく唯一解だ!」( https://aiko-sama.com/archives/56016
    ・「1章と3章の壁をUNBOUNDするのは両者の思いだけ!」( https://aiko-sama.com/archives/56404
    ・「生まれ育ちに関わりなく身分差をUnboundする方法はただ一つ!」( https://aiko-sama.com/archives/56729
    ・「レイシストやミソジニストに国ごと潰される未来を望みますか?」( https://aiko-sama.com/archives/56997

    ・「野暮天としての男系固執派は己のカッコ悪さに気付こう!」( https://aiko-sama.com/archives/55150
    ・「大切な価値を未来に残すには因習の排除が不可欠」( https://aiko-sama.com/archives/55521
    ・「『光る君へ』から皇族女子の生き辛さを思う 2nd season」( https://aiko-sama.com/archives/37751
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 11th season」( https://aiko-sama.com/archives/46948
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 15th season」( https://aiko-sama.com/archives/48744
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 17th season」( https://aiko-sama.com/archives/50633
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 18th season」( https://aiko-sama.com/archives/51972
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 22nd season」( https://aiko-sama.com/archives/53796
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 25th season」( https://aiko-sama.com/archives/54670
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 27th season」( https://aiko-sama.com/archives/55913
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 28th season」( https://aiko-sama.com/archives/56530
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 30th season」( https://aiko-sama.com/archives/56733
    ・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 31st season」( https://aiko-sama.com/archives/57062

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