
本シリーズ「33rd season」では、某国の対日貿易黒字が嵩むと某国人による日本国債保有率が上がり、財政主権を明け渡す可能性が上がると書きましたが、外国人の対日外貨準備が積み上がっても保有率を上げない方法も存在します。発行した国債を最初から全て日銀に買い取らせることが理論的には可能だからです。しかし、これを続けると国際的な円の信用が下がり、富裕な外国人が円安に付け込んで対日投資を進め、土地を含む多くの資源(森林・水・観光地・文化遺産・人材・技術…)が底値で買われ、例え日本の国力が回復しても買い戻せなくなる恐れがあります。国内外に蔓延る緊縮マインドが続く限り国債発行高↑で通貨↓の法則は有効だからです。
「ではどうするか?」(暗山構文)。まず積極財政による投資先は、減税や給付金といった貯蓄に回り易いものではなく、「社会保険料引下げ」「子育て支援継続」「現役世代応援」といったリターンの見込めるものに限定するのです。これは参院選で山尾志桜里氏が訴えたことです。次に日本国民がバブル崩壊から囚われている緊縮マインドを崩すほどの慶事を用意することです。考え得る最高の慶事は今上陛下の御長女・愛子様の立太子(→即位)です。女性天皇誕生や女系継承公認は、少子化を促進させてきた男尊女卑を象徴的に崩すため、これは「景気の気」であると共に「国力」も増強させます。この皇統問題も山尾氏がライフワークとしてきました。
そして、もう一つ「景気の気」と「国力」を上げるのは、戦後80年間も対米従属を強いられてきた日本国における憲法9条2項改正(戦力保持・交戦権公認)による対米独立です。この改憲に不平等条約の違憲性を問う憲法裁判所の設置を伴わせれば国権と民権は両立します。これも山尾氏の持論です。選挙戦中の山尾氏は参政党のファシズム体質を批判しましたが、実は神谷宗幣氏の主張(女性天皇OK・自主防衛)は山尾氏に近いものも多いのです。もし神谷氏が真正保守に育てば、真正リベラルの山尾氏とも手を組めるでしょうか。
ちなみに9条改正が可能なら財政法4条(公債発行禁止:憲法9条を補完?)撤廃も容易です。慶事後不況も難なく克服できましょう。
文責:京都のS
4 件のコメント
京都のS
2025年8月3日
SSKA様、コメントありがとうございます。私が文意の要点を掴み切れていないのかもしませんが、敢えて要約して忖度すると、「山尾志桜里氏は素晴らしい」と「神谷宗幣氏は認めがたい」に集約されるように感じます。
しかし今、現に山尾氏は敗れ、参政党は議席を伸ばしました。従って、この現状(変化した時処位)の下で「愛子様の立太子」を実現する方法を模索するしかありません。そして本論は、経済を媒介として上記を模索するための試みです。
SSKA
2025年8月3日
長文書いておきながら経済から離れてしまったので補足したいのですが、結局数字や金には色が付かないから経済はグローバルだと言って国境のない世界観が当たり前だと広まっているのは緊縮も積極も似ているなと長い間違和感があったのですが、ここに国益中心に具体的な法律の枠組みがあると提示しそれをまた実現出来る資質や知識を備えた人がいるのにガン無視されるのは何なのかと。
三橋や高橋洋一等が出馬の段階から偏見に近い罵倒の形で山尾氏叩きの動画を上げているのもタイトルとテロップだけ見かけましたが、現代においても儒教的な思考に囚われた男尊女卑が特に知識人層に横溢していると改めて感じさせられました。
しかし一方で民主主義の平等を理想とする仕組みが政党の背景のない山尾氏に支持を集めさせ、最注目された事も無視出来ないのではないでしょうか。
(長くなり申し訳ありません)
SSKA
2025年8月3日
参院選から生まれた神谷対山尾の対立軸について、選挙戦終了後に批判を見直す事でこの先の党の行く末や政治情勢がどう進むか予測出来る重要な縮図として期待出来、山尾氏の直観の鋭さが改めて実証される機会になるはずでしたが、残念ながらメディアは党の抱く政策の要には全く触れずに増大した議席の数と勢いばかり扱い落選者には目もくれません。
従って視聴者は参政党の実態に気付かず、ただ再び新たな政局が起きて淡々と進むのみの状況が既に起きていますし、ネットやSNSを散々悪様に罵ったメディア自身が政治や選挙を見せ物ショーとして陳腐化させ短絡思考を好む元凶であって、政治を扱うショート動画から過激な手段が広まっている背景もオールドと揶揄される彼等の側に重大な責任があると言えるのではないでしょうか。
ところで大東亜戦争の大東亜が何を意味するか、ネトウヨも神谷や参政党もどこまで分かって使っているか大変疑問なのですが、当時の別の言葉で近い満洲国の五族協和(戦争論で初めて知りました)同様にアジア多民族の共同統治(実際は日本と他で差があった模様)を本来目的としたはずなのに排斥や排他主義を第一に掲げる彼等は一体何なのか、実質中身が形骸化し単なる国粋主義や自国中心による反米を煽る目的に変わっているため、同じ言葉でも歴史が全く繋がっていない実態が窺えると思います。
それに対し山尾氏の日本の国益を第一とした外国人への法整備を徹底させる主張の方が戦前に大陸や半島で実務面で近代化を大きく押し進め、法制度の拡充により規範を与え協調を求めて異なる民族同士を一体に纏め上げ欧米と対抗しようとした理想を国内に実現するのに近く、良くも悪くも愚直で勤勉な(それ故に異国と葛藤が生じる原因ともなった)日本精神を真に体現していると思い、言葉の表層よりその主張に大変説得力を感じています。
言葉とその中身の精神の問題はそれこそ皇統の男系双系の議論にも通じる事で、自分にとって例の国家主権憲法を見直し撤回するまで参政党は信用ならず国家を預けられない存在であるのはおそらく変わりませんが、仮に認めるとするならば選挙中に党の核心を貫いた山尾氏の批判を正面から見据え当人と対面する覚悟も含め反論する必要があると考えていますが、数の大小のみで強弱や価値を判断する脳みそで議員資格の無い山尾氏を侮り軽んじる様では全く駄目だと思います。
憲法をどう考えるかがその人や組織や党の政治手法のみならず、国民とどう真摯に向き合うかを測る重要な要素だと気付かせてくれたのも山尾氏の屈しない胆力によるものなので逆境からの出馬に感謝以外ありません。
京都のS
2025年8月2日
掲載ありがとうございました。ケインジアン男系派のついでにネオリベ緊縮派も斬るシリーズの第36弾です。今回は「景気の気」や「国力=国民の生産力」を通して山尾志桜里氏と神谷宗幣氏を論じています。
第1弾~第35弾は以下です。
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する!1st season」( https://aiko-sama.com/archives/36871 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する!2nd season」( https://aiko-sama.com/archives/37083 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する!3rd season」( https://aiko-sama.com/archives/38400 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する!4th season」( https://aiko-sama.com/archives/42223 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 5th season」( https://aiko-sama.com/archives/43664 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 6th season」( https://aiko-sama.com/archives/46020 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 7th season」( https://aiko-sama.com/archives/46118 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 8th season」( https://aiko-sama.com/archives/46543 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 9th season」( https://aiko-sama.com/archives/46734 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 10th season」( https://aiko-sama.com/archives/46928 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 11th season」( https://aiko-sama.com/archives/46948 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 12th season」( https://aiko-sama.com/archives/47573 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 13th season」( https://aiko-sama.com/archives/47597 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 14th season」( https://aiko-sama.com/archives/48337 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 15th season」( https://aiko-sama.com/archives/48744 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 16th season」( https://aiko-sama.com/archives/50146 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 17th season」( https://aiko-sama.com/archives/50633 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 18th season」( https://aiko-sama.com/archives/51972 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 19th season」( https://aiko-sama.com/archives/52872 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 20th season」( https://aiko-sama.com/archives/53304 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 21st season」( https://aiko-sama.com/archives/53746 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 22nd season」( https://aiko-sama.com/archives/53796 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 23rd season」( https://aiko-sama.com/archives/53979 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 24th season」( https://aiko-sama.com/archives/54238 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 25th season」( https://aiko-sama.com/archives/54670 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 26th season」( https://aiko-sama.com/archives/54677 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 27th season」( https://aiko-sama.com/archives/55913 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 28th season」( https://aiko-sama.com/archives/56530 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 29th season」( https://aiko-sama.com/archives/56568 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 30th season」( https://aiko-sama.com/archives/56733 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 31st season」( https://aiko-sama.com/archives/57062 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 32nd season」( https://aiko-sama.com/archives/57766 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 33rd season」( https://aiko-sama.com/archives/57929 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 34th season」( https://aiko-sama.com/archives/58076 )
・「ケインジアン双系派がケインジアン男系派を駆逐する! 35th season」( https://aiko-sama.com/archives/58236 )
他にケインズ主義について書いた記事は以下です。
・「インペリアル・グローバリズムという悪夢2」( https://aiko-sama.com/archives/33381 )
・「時処位の変化と制度改革」( https://aiko-sama.com/archives/32084 )
・「歴史から自由になった日本人民は皇室を戴けるか?(下)」( https://aiko-sama.com/archives/22681 )
・「権力者・愛子天皇の治世を仮想してみれば…」( https://aiko-sama.com/archives/22571 )
・「齟齬が生じたなら万難を排して改めよ!」( https://aiko-sama.com/archives/34107 )
・「思想マトリックスに皇統問題を加味してみた(表)」( https://aiko-sama.com/archives/29761 )
・「博愛と競合の間(余)~圧倒的に節度が足りない!」( https://aiko-sama.com/archives/37381 )
・「合理と感情の間~良識なき言論人を葬送せよ!」( https://aiko-sama.com/archives/38156 )